幸田です。
ここのところ、すっかり更新が滞っていますね。いかんなあ。
さて、HallBrothersヒストリーも第六弾。
2009年あたりなので、もう7年前ですね。

2009.6月『青い体温』
工場の派遣労働者の悲喜こもごもを描こうとしたんですが…やっぱりタイトルがダメですね。
まずもって「青い体温」という日本語がおかしい。
もう自分のバカさをさらけ出しているので恥ずかしくてしょうがないですが、それも自分。受け入れていきましょう。
「青い」はブルーカラーのことを示したかったんだと思いますが、体温って何だよって話ですよね(笑)
体温は身体の温度のことで、それを青いとは表現しないでしょう。
こういうところが何も考えてない所以なんですよね…
この何年か前に自動車部品の工場で働いたことがあったんですけど、その体験を元に書こうとしました。
中年のおじさんとかいて、でもその人は派遣労働者で。
おじさんいわく、派遣がラクなんですって。何カ月か契約期間働いたら終わり。次の派遣先へ。その合間に、溜まったお金で旅行したりもして。
人生をエンジョイしてるなーと思いましたが、いい歳して独身だし、もちろんおじさんはそれで良かったんでしょうが、どこかで「普通に会社員で、普通に結婚して、家庭持って、普通に子どももできて」みたいな「普通」の生き方が良いと刷り込まれている僕にとっては、複雑な気持ちでした。
なんか未来の自分を見ているようで。
一方、正社員は若くて、おそらく地元の工業高校とか卒業した後に就職してずっと働いているんだろうなーという方がたくさんいて、まあ、やっぱりしっかりしてるというか、「普通」の価値観の中で堅実に生きていたのでした。
そんな両極を見ながら、では自分はこの先どう進むべきなのか、とか葛藤していた気持ちを軸に書きたかったんですけど…あんまりうまく書けなかったんですよね(笑)
この作品は土田さんに怒られる前ですから(笑)、プロット(設計図)をしっかり書いて、なんてことはやってなかった。
思いつきと勢いだけで書いていたので、最初に書きたかったイメージとはどんどん違う方向に行ってしまったんですよね。
なので、非常に心残りな作品です。
いつか大きく手を入れて、タイトルも変えて(笑)、上演したい。
あ、そういえばこの時客席にいたのが坂井で、彼女は終演後に突如
「入りたいんですけど…」
と言ってきたのでした。
当時の彼女はアジア雑貨の店に勤めていたので、全身がかなり濃いアジアテイストなうえスパイラルパーマで、一見するとぶっ飛んだ人に見えたのでした。
彼女いわく緊張していたらしいんですが、僕からはふてぶてしく見えて
「この人、絶対来るところを間違えてる」
と思ったりして……(笑)
そんな坂井ももう7年、HallBrothersにいるんだなーと思うと時の流れを感じますね。
当時は新人だったのに、メンバーが入れ替わった今は大ベテランですからね。古い方から数えて2番目です。

2008.12月『今泉1丁目今泉公園前』
今泉!
そうなんです、実は『中央区今泉』の前にも今泉を舞台にした作品があったんですね。
ただし、この作品はHallBrothersではなく、別のユニット名義なんです。
今泉公園前にあるマンションの一室が舞台の作品なんですが、当時のHallBrothersはそういった定点観測というか、ワンシチュエーションのお芝居ではなく、何にでも見立てることのできる抽象的な舞台装置で、時間も場所とどんどん変わっていくお芝居だったんですね。
でも僕は、本当はワンシチュエーションでリアルな舞台装置の作品をやりたかった。
なので、別ユニットでやりたいことをやってみようとしたんですね。
結局、これ一回こっきりのユニットになってしまいましたが、初めて書いたワンシチュエーションの脚本は苦労しました。
展開に困って簡単に場面を変える、なんてことできませんから。
登場人物を出入りさせるにも納得できる理由がいるし、そのフリだって前もってしておかないとおかしなことになる。
どこまで舞台上で見せて、どこまで見せないか。しかし、舞台の外にもちゃんと世界が存在することを意識させるような、お客さんの想像力を喚起させる会話が必要だったり…
まあ、大変でした。
でも、わりと真っ直ぐな青春群像劇で、そういうの嫌いじゃないんですよね。
若者を集めて作った作品だったので、いつかまた若いメンバーを集めてやりたいです。もちろんしっかり手を入れて。タイトルもなんか「こち亀」みたいなので(笑)もっと違うのに変えたいなあ…
というわけで第六弾は、ここまで。
次回をお楽しみに!
ここのところ、すっかり更新が滞っていますね。いかんなあ。
さて、HallBrothersヒストリーも第六弾。
2009年あたりなので、もう7年前ですね。

2009.6月『青い体温』
工場の派遣労働者の悲喜こもごもを描こうとしたんですが…やっぱりタイトルがダメですね。
まずもって「青い体温」という日本語がおかしい。
もう自分のバカさをさらけ出しているので恥ずかしくてしょうがないですが、それも自分。受け入れていきましょう。
「青い」はブルーカラーのことを示したかったんだと思いますが、体温って何だよって話ですよね(笑)
体温は身体の温度のことで、それを青いとは表現しないでしょう。
こういうところが何も考えてない所以なんですよね…
この何年か前に自動車部品の工場で働いたことがあったんですけど、その体験を元に書こうとしました。
中年のおじさんとかいて、でもその人は派遣労働者で。
おじさんいわく、派遣がラクなんですって。何カ月か契約期間働いたら終わり。次の派遣先へ。その合間に、溜まったお金で旅行したりもして。
人生をエンジョイしてるなーと思いましたが、いい歳して独身だし、もちろんおじさんはそれで良かったんでしょうが、どこかで「普通に会社員で、普通に結婚して、家庭持って、普通に子どももできて」みたいな「普通」の生き方が良いと刷り込まれている僕にとっては、複雑な気持ちでした。
なんか未来の自分を見ているようで。
一方、正社員は若くて、おそらく地元の工業高校とか卒業した後に就職してずっと働いているんだろうなーという方がたくさんいて、まあ、やっぱりしっかりしてるというか、「普通」の価値観の中で堅実に生きていたのでした。
そんな両極を見ながら、では自分はこの先どう進むべきなのか、とか葛藤していた気持ちを軸に書きたかったんですけど…あんまりうまく書けなかったんですよね(笑)
この作品は土田さんに怒られる前ですから(笑)、プロット(設計図)をしっかり書いて、なんてことはやってなかった。
思いつきと勢いだけで書いていたので、最初に書きたかったイメージとはどんどん違う方向に行ってしまったんですよね。
なので、非常に心残りな作品です。
いつか大きく手を入れて、タイトルも変えて(笑)、上演したい。
あ、そういえばこの時客席にいたのが坂井で、彼女は終演後に突如
「入りたいんですけど…」
と言ってきたのでした。
当時の彼女はアジア雑貨の店に勤めていたので、全身がかなり濃いアジアテイストなうえスパイラルパーマで、一見するとぶっ飛んだ人に見えたのでした。
彼女いわく緊張していたらしいんですが、僕からはふてぶてしく見えて
「この人、絶対来るところを間違えてる」
と思ったりして……(笑)
そんな坂井ももう7年、HallBrothersにいるんだなーと思うと時の流れを感じますね。
当時は新人だったのに、メンバーが入れ替わった今は大ベテランですからね。古い方から数えて2番目です。

2008.12月『今泉1丁目今泉公園前』
今泉!
そうなんです、実は『中央区今泉』の前にも今泉を舞台にした作品があったんですね。
ただし、この作品はHallBrothersではなく、別のユニット名義なんです。
今泉公園前にあるマンションの一室が舞台の作品なんですが、当時のHallBrothersはそういった定点観測というか、ワンシチュエーションのお芝居ではなく、何にでも見立てることのできる抽象的な舞台装置で、時間も場所とどんどん変わっていくお芝居だったんですね。
でも僕は、本当はワンシチュエーションでリアルな舞台装置の作品をやりたかった。
なので、別ユニットでやりたいことをやってみようとしたんですね。
結局、これ一回こっきりのユニットになってしまいましたが、初めて書いたワンシチュエーションの脚本は苦労しました。
展開に困って簡単に場面を変える、なんてことできませんから。
登場人物を出入りさせるにも納得できる理由がいるし、そのフリだって前もってしておかないとおかしなことになる。
どこまで舞台上で見せて、どこまで見せないか。しかし、舞台の外にもちゃんと世界が存在することを意識させるような、お客さんの想像力を喚起させる会話が必要だったり…
まあ、大変でした。
でも、わりと真っ直ぐな青春群像劇で、そういうの嫌いじゃないんですよね。
若者を集めて作った作品だったので、いつかまた若いメンバーを集めてやりたいです。もちろんしっかり手を入れて。タイトルもなんか「こち亀」みたいなので(笑)もっと違うのに変えたいなあ…
というわけで第六弾は、ここまで。
次回をお楽しみに!
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